自分の弱さに寄り添う生き方がいい。

若い頃は怖いなんて
知らなかった。

やれば何でも
できる気がしていた。

でも、そんな自分の
「難しさ」を扱う事に
結構、逡巡していた時が
長かった気もする。

どちらがホントか?

扱いが難しい
というのが、実は本音だった。

自分は強くなければ
生きていけない。

そう思って毎日を過ごして
努力を重ねた。

出来なかったことも
できるようになるのは
成功体験だった。

そんな中から
自分の信念は生まれた。

そう信じていた。

ある時、自分の運の良さに
呆れるような出来事があって

自分は天から祝福されたと
信じたんだ。

このまま行けば
思うものは、何でも手に入る。

成功体験とは、
ときに残酷なもの。

「いわゆる」成功以外は
認めたくなかった。

でも、一つ掛け違えば
人生というのは
人の持つ「弱さ」を露呈して
立ち上がれないように
人の意思を挫くもの。

それまでの「強さ」では
すぐに人生に
立ち向かえない自分がいて

どうにもならない。

これ、どうすればいいのか。

…..

答えは長い間、
見つからなかった。

世の中は
「強さ」が全てに見えていた。

事実、その通りに動いている。

力の強い者達が
持てる能力を競うように
生き残りを賭けたゲームを
演じている。

一度、そのレースから
…..

降りてみることにした。

強い自分ではなく
自分の「弱さ」と向き合う
ことにしたんだ。

実は、音楽をする中で
これまでは
音を「合わせる」よりも

音を「寄り添わせる作法」を
語ることが多かった。

でも今日の話しは
「弱さに寄り添う」と言うより

「弱い自分と一緒に歩いてみる」

これだね。

そうすると「弱い自分」から
たくさん教わることが
できるわけ。

寄り添うのも大事なんだけど
どうせならいっそのこと

弱い自分と一緒に歩いてみる。

そうすると指揮の奥義
みたいなことに
気がつくんだよね。

強い自分ではなく
自分の弱さと一緒に歩いてみる。

オーケストラと向き合うのも
一緒だったな。

指揮者は、自分の信念や
強さで引っ張っていくより

やっぱりオーケストラと
一緒に歩く感覚なんだ。

其処に気がついたんだよ。

そうすると
自分が知らなかったことが
天から降って来るの。

視点が変わる。

だから強いものが
必ずしも
豊かさに繋がってないわけよ。

ここ、大事なの。

でも、みんな自分の
強いところばかりを
表に出すから

弱いところは
敢えて観てないわけ。

自分の弱さと向き合って
共に歩いていくことに
気がついている人は

幸せになれる。

100パー間違いなく
幸せがやって来る。

だって足りないものが
ないんだから。

弱いとか、衰えたとか
欠けてるとか。

そう思ったら思い出して欲しい。

全部、必要なものは
其処にあるから。

足りないなんてのは
幻想だからね。

Muran

◆「指揮者の視点」電子書籍はこちら➡https://bit.ly/3QxCj0k

©️中村ユタカ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です